カラスが鳴くと死人が出るの?
カラスが鳴くと死人が出るというのは、日本各地の言い伝えからきているようです。
たとえば、「普段はとまらない人の家の屋根でカラスがとまっていた。しばらくしてその家の家人が亡くなった」というような話がそれにあたります。
これは、カラスの黒い姿と不吉なイメージからつくられた、いわゆる俗説、迷信だそうです。
もちろんカラスには死を予測することなどできません。
他にも昔の言い伝えには「カラスが夜鳴くと災いが起きる兆し」や「夜、カラスが鳴きわたると、死人のでる知らせ」などがあり、特に夜にカラスが鳴いたりするのを恐れていたようです。
昔は、夜にカラスが行動したり鳴いたりするのはめったにないことだと思い、何かの知らせだと思ったのではないかと考えられます。
実際は、集団ねぐらの近くでは夜でもカラスの声がするしそうめずらしいものでもないそうですが。
では、昔話は全てウソなのか?
それもどうやら違いそうです。
人が亡くなるとその家族がお医者さんを呼んできたり、近所の人が集まってきたりなどしていつもと雰囲気が違い人の出入りも激しくなります。カラスは常日頃から人の動きを観察しているので、いつもと違うということをすぐさまキャッチし見張りにきているのではないかということが考えられるそうです。
いわゆる”野次馬カラス”ということ。
カラスは一羽が異変に気付き急いでかけつけると他のカラスも何かあるな=食べ物にありつけるかもという発想になりついていきます。
それが結果的に集団カラスになり、「死人がでるとカラス」につながったものと考えられるそうですよ。
参考図書:カラスの常識(著:柴田佳秀)
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